地域・カルチャー探訪
ロブスターと赤い大地の島:PEIの農業・漁業経済の内側
カナダのジャガイモ生産量の4分の1、ロブスター水揚げ量の15%を担う小さな島。プリンスエドワード島(PEI)の赤い大地と活気ある港が支える経済の物語をご紹介します。
1. 赤い大地の正体
プリンスエドワード島(PEI)の最も象徴的な風景である「赤い土」は、地中の酸化鉄が空気に触れて錆びることで生まれます。この土壌こそが、島最大の産業であるジャガイモ栽培を支えてきました。
2. ジャガイモの数字
| 用途 | PEI産ジャガイモのシェア |
|---|---|
| 加工品(フライドポテト、チップスなど) | 約60% |
| 生鮮市場 | 約30% |
| 種イモ(20カ国以上に輸出) | 約10% |
PEIはカナダ全土で生産されるジャガイモの25%を占め、他州を抑えて国内最大の生産量を誇ります。
3. 沖合で起きていること
漁業の物語も同様に驚くべきものです。2024年、PEIのロブスター水揚げ高は3億5840万カナダドルに達し、カナダ全体の15%を占めました。ムール貝の生産に至っては、国内供給量の80%を担っています。漁業と水産業は、農業、観光業に次ぐ島第3の経済の柱となっています。
4. 「ボートから食卓へ」は言葉通り
島民にとって「ボートから食卓へ(産地直送)」はマーケティングのためのキャッチフレーズではありません。小さな町のロブスターディナーの多くは、その日の朝に港で水揚げされたばかりのものが使われており、サプライチェーンは数日単位ではなく、わずか数時間で完結しています。
